2010年8月の記事一覧

あれから二週間。圧倒的な作品に変化していた。
前回よりも引いた席だったので、全体が見られて、いろんな発見がある。

前回は芝居の部分を筧ちゃんが、流れの部分を清家さんが必死に成立させようとして、それに頭が行っちゃってる感じがあったのだが、今回はその辺りもだいぶ出来てきたのか、筧ちゃんの芝居が本物になってたり、清家さんの立ち回りもいつも通りにできるようになってた。
もう一人中心を担う人が舞台上にいれば、もっと安定感出るのになあ。
亨さんは相変わらず自由人だし。(爆)

不覚にもリア・ディゾンの台詞に泣かされそうになる。
実際に原爆を落とした国に生まれた彼女は、どういう思いでこの「原爆」という問題に立ち向かったのだろうか。彼女自身原爆記念館などに行ったらしいし。一度コメントを聞いてみたいもの。
まあ基本的に芝居はダメだけど、最後のこの台詞だけは良かったんだよな。

筧はもちろんのこと紗弥加ちゃん、それから武田さんや馬場くんも格段に良くなったなあ。
まあヒロイン−ヒトラーラインが弱いのは相変わらずなのですが。
あそこだけどうにかすればもっと重厚な芝居になるんだがなあ。この二人の芝居は自分の周り10cmくらいしか発せられていないからちょっと厳しいな。

紗弥加ちゃんは初めて舞台で見た時(確か二万七千光年)から、いいなあーと思っていて、その後の野田地図とかの公演もずっと見てきて、舞台女優としての彼女はすごく好きで。
今回の公演でもすごくよかった。犬子の母親のシーンなんて、山口紗弥加一世一代の芝居だと思う。

ので、つかさんにちゃんと演出つけてあげてほしかったと余計に思う。
そしたら多分もっと化けた。
でも、失礼ながら岡村さんにそこまでの技量は無いんだよね。残念。
まあ化けることが彼女の今後のテレビ女優人生にとって良いかどうかは甚だ疑問だけど(苦笑)。
岡村さんの演出でつかさんを感じさせたのはとめさんか(爆)。
最後のオチがもうちょっとダメな感じなら尚更Good(おい)。

というわけで、すごく良くなってた広原。
二人の愛とか、その二人の親のところとか、物語の広がりが出てきて、ほんとによかった。
大阪の方はお楽しみに。

カーテンコールの事は追記にて。

公演:広島に原爆を落とす日
場所:Bunkamuraシアターコクーン
日程:8月6日~8月22日
作:つかこうへい
演出:岡村俊一
出演:筧利夫/仲間リサ/大口兼悟/馬場徹/武田義晴/平沼紀久/黒川恭佑/浅香航大/リア・ディゾン/トロイ/清家利一/松本有樹純/久保田創/藤榮史哉/塚田知紀/荻野貴継/山本亨/山口紗弥加ほか
座席:H列センターブロック S席9,500円
時間:2時間10分(本編1時間45分カーテンコール20分くらい)

二回目。二階席。ここからの方がよく見えるなあ。そして千秋楽。
二回見ても感想をかくのは非常に難しい。
うーんどうしようかな(苦笑)。

公演:NODA・MAP第15回公演「ザ・キャラクター」
場所:東京芸術劇場中ホール
日程:6月20日~8月8日
作・演出:野田秀樹
出演:宮沢りえ・古田新太・藤井隆・美波・池内博之・チョウソンハ・田中哲司・銀粉蝶・野田秀樹・橋爪功
座席:2階A列センターブロック S席9,500円
時間:2時間15分

1997年のいのうえひでのりさんによる演出の後、13年ぶりのこの公演。
戯曲ではなく小説ベースでのお話になっていますが、ストーリー展開や主要な台詞はほぼそのままか。
つかさんがお亡くなりになったということで、一応追悼公演の形を取り、ロビーにはかつてのポスターが飾られておりました。
由見さんの売春のポスターとか、懐かしいなあ、おい。

朝鮮人の犬子恨一郎が原爆を落としたという、その謎を解くために立ち上がった山崎。
犬子が原爆を落とす事ができた理由とは?
そんな感じか。簡単なあらすじは。(オフィシャルに書かれているあらすじのページへリンク

やっぱり、つかさんの台詞は、つかさんの演出じゃないと響いてこないっていうか(最近のつか作品は結構微妙だったけど)、筧と亨さんだけ(劇団の人は大丈夫だけど)がつか芝居で、他の人は、もうどうしたもんやらって感じ。
平沼くんって、役変わったのかな?犬子の部下の名前が平沼になってたけど、あれが馬場くんだよね?入れ替わったか?そりゃ正解だ(苦笑)。
平沼くん・山口紗弥加ちゃんの二人はよかった。

なんかちぐはぐな舞台。
千秋楽までにどうにかなるかな?

つか芝居特有の三角関係とか、そういう構造が甘くて、ヒトラーを出した意味すら薄れたわ。
あんなに美味しい役なのに、もったいない。
銀ちゃんが懐かしいよ…。あのときのヒトラーは優しくて悲しくて大好きだった。
それにヒロインが弱い、弱すぎる。うがー。

まあ詳細は次回観劇時にでも書きましょうか。>>東京千秋楽

公演:広島に原爆を落とす日
場所:Bunkamuraシアターコクーン
日程:8月6日~8月22日
作:つかこうへい
演出:岡村俊一
出演:筧利夫/仲間リサ/大口兼悟/馬場徹/武田義晴/平沼紀久/黒川恭佑/浅香航大/リア・ディゾン/トロイ/清家利一/松本有樹純/久保田創/藤榮史哉/塚田知紀/荻野貴継/山本亨/山口紗弥加ほか
座席:F列センターブロック S席9,500円
時間:1時間45分

MOPの最終公演、ゲストはStudioLifeの関戸博一さん。
物語は現代のラジオ局から始まります。よく分からない一つの曲のレコードをかけてほしい、というリスナーからの要望に答える形で、この曲を巡っての三世代にわたる歴史が紐解かれていきます。時代は1930年代から2010年まで。飛び飛びに語られるエピソードが最後には集結して。。。。

いろんな人のいろんな思いが優しくて、涙が止まらない。
一つの曲をめぐってたくさんの人の溢れる思いがあって、それがMOPという劇団をめぐってのたくさんの人の思いと重なって、もう何見てるんだか分からなくなる。

なんかいろんな思いが錯綜して、感想がまとまらないんですが、これだけは言える。

MOP大好きでした。ほんとうにありがとう。

公演:劇団M.O.P.第45回公演「さらば八月のうた」
場所:紀伊國屋ホール
日程:8月4日~8月16日
作・演出:マキノノゾミ
出演:キムラ緑子・三上市朗・小市慢太郎・林英世・酒井高陽・木下政治・奥田達士・勝平ともこ・白木三保・岡村宏懇・友久航・塩湯真弓・永滝元太郎・美輝明希・塩釜明子・神農直隆
座席:F列右ブロック 指定5,500円
時間:2時間45分(休憩15分)

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