あれから二週間。圧倒的な作品に変化していた。
前回よりも引いた席だったので、全体が見られて、いろんな発見がある。
前回は芝居の部分を筧ちゃんが、流れの部分を清家さんが必死に成立させようとして、それに頭が行っちゃってる感じがあったのだが、今回はその辺りもだいぶ出来てきたのか、筧ちゃんの芝居が本物になってたり、清家さんの立ち回りもいつも通りにできるようになってた。
もう一人中心を担う人が舞台上にいれば、もっと安定感出るのになあ。
亨さんは相変わらず自由人だし。(爆)
不覚にもリア・ディゾンの台詞に泣かされそうになる。
実際に原爆を落とした国に生まれた彼女は、どういう思いでこの「原爆」という問題に立ち向かったのだろうか。彼女自身原爆記念館などに行ったらしいし。一度コメントを聞いてみたいもの。
まあ基本的に芝居はダメだけど、最後のこの台詞だけは良かったんだよな。
筧はもちろんのこと紗弥加ちゃん、それから武田さんや馬場くんも格段に良くなったなあ。
まあヒロイン−ヒトラーラインが弱いのは相変わらずなのですが。
あそこだけどうにかすればもっと重厚な芝居になるんだがなあ。この二人の芝居は自分の周り10cmくらいしか発せられていないからちょっと厳しいな。
紗弥加ちゃんは初めて舞台で見た時(確か二万七千光年)から、いいなあーと思っていて、その後の野田地図とかの公演もずっと見てきて、舞台女優としての彼女はすごく好きで。
今回の公演でもすごくよかった。犬子の母親のシーンなんて、山口紗弥加一世一代の芝居だと思う。
ので、つかさんにちゃんと演出つけてあげてほしかったと余計に思う。
そしたら多分もっと化けた。
でも、失礼ながら岡村さんにそこまでの技量は無いんだよね。残念。
まあ化けることが彼女の今後のテレビ女優人生にとって良いかどうかは甚だ疑問だけど(苦笑)。
岡村さんの演出でつかさんを感じさせたのはとめさんか(爆)。
最後のオチがもうちょっとダメな感じなら尚更Good(おい)。
というわけで、すごく良くなってた広原。
二人の愛とか、その二人の親のところとか、物語の広がりが出てきて、ほんとによかった。
大阪の方はお楽しみに。
カーテンコールの事は追記にて。
公演:広島に原爆を落とす日
場所:Bunkamuraシアターコクーン
日程:8月6日~8月22日
作:つかこうへい
演出:岡村俊一
出演:筧利夫/仲間リサ/大口兼悟/馬場徹/武田義晴/平沼紀久/黒川恭佑/浅香航大/リア・ディゾン/トロイ/清家利一/松本有樹純/久保田創/藤榮史哉/塚田知紀/荻野貴継/山本亨/山口紗弥加ほか
座席:H列センターブロック S席9,500円
時間:2時間10分(本編1時間45分カーテンコール20分くらい)