2001年6月の記事一覧

三回目(正確には遊民社版を途中に一回見てますが。。)。
深津絵里が見るたびに良くなっているのがびっくり。
特に、最後の方、耳男と逃げるところからは、耳男への愛を感じた。そして切なくてたまらなくなった。
それに較べると、堤さんの耳男からは愛を感じられないんだよね。
だから最後になんで夜長姫を殺しちゃうのか、そのへんが理解できなかった。。(でも泣いちゃうんだけど。。)
野田さんの耳男は愛がいっぱいあるもんね。
まあ野田さんの作品は独特のリズムや台詞運びなんかがあるから、野田さんが一番表現者として優れているのは当然なんだけども…

それにしても、やっぱりこの作品は素敵だった。
回を重ねるたびに新しい発見があったり、そのたびに理解できるものがある。
また、何かの機会があったら是非やってほしいな。大好きな作品です。
このお芝居と別れるのが惜しくて、始まった途端泣きそうになっちゃった。(爆)

新国立劇場「贋作・桜の森の満開の下」
作・演出:野田秀樹
場所:新国立劇場中劇場
日程:6月1日〜6月30日
出演:堤真一・深津絵里・古田新太・京野ことみ・入江雅人・野田秀樹・大倉孝二・犬山犬子・荒川良々・宮川大輔・平沢智・黒沢あすか・東地宏樹・金子あい・川端良香・松下哲・松島正芳・朱門みず穂・住吉世メ子・白井圭太・石村実伽・朝川真帆・宮下今日子・蟹江一平・福寿直子
チケット:S席7350円

渡辺謙が円に出るっていうんで、喜びいさんで見に行ったお芝居。
岸田今日子はもともと化け物だけども、謙さんと二人の世界になるとやっぱり圧巻。
役者としての謙さんは色気があって、そして迫力もあって、ほんとに素敵でした。

ただ、ストーリー的に弱いというか、なんか前半がわざわざ散漫な感じにしてある印象が残った。
不必要な暗転も多すぎる気がした。おかげで寝た。(爆)
後半の圧倒的なストーリーが待っているからなんだろうが、それにしてもねえ。。

最後の般若心経を唱える謙さんとそれに被さる岸田今日子の声。こわすぎて素敵。
般若心経を言えちゃう自分にもびっくりだけどね(爆)。
謙さん、もっともっと円のお芝居に立って欲しいな。素敵な役者さんだと思うもん。
周りもそれなりの迫力がないと食われちゃうだろうけどさ。

演劇集団円「永遠−PARTII.彼女と彼」
作:岸田理生
演出:山本健翔
場所:紀伊國屋サザンシアター
日程:6月21日〜6月30日
出演:岸田今日子・三谷昇・有田麻里・渡辺謙・大竹周作・渡辺穣・荒川大三郎・山口太郎・瑞木健太郎・本多新也・岩崎正寛・茶花健太・常盤祐貴・袴田義明/(声)南美江

悪霊は初演を軽くビデオで見てます。

まあ、再演だし、メンツがメンツだし、そんなに期待してなかったんだけども、やっぱり、これは本の力が強いのか、あっという間に引き込まれてしまいました。
広岡さんのためにかかれたといっても過言じゃない、この作品。やっぱり松尾作品の広岡さんって好きだわ。それにあの歌。。(絶句)
そして小島聖さんもエッチで、そしてかわいくて素敵でしたわ。
くどかんもすごく良かったし。

終始笑いの中に、不条理なものとか、背筋の寒くなるようなものがあって、ほんとめっけもんでした。
「井上」のテーマが耳から離れない。。あの不思議なハモリも。。(爆)

公演:スズキビリーバーズ「悪霊〜下女の恋」
作・演出:松尾スズキ
場所:本多劇場
日程:6月22日〜7月3日
出演:宮藤官九郎・大浦龍宇一・小島聖・広岡由里子
チケット:指定4,700円

二回目、二列目センター。
舞台が高いせいか、前の人が気にならないのは嬉しい。

う~ん、別に何が変わっている訳でもない(っていうか一週間ですごく変わっていたら、それはそれで問題)。
でも話を知っている分、冷静にっていうか、余計なところを見ることができた。
やっぱり手塚とおるを見てはほんわかしちゃうんだよねぇ。。
カーテンコールの帽子を取ってお辞儀する姿が素敵すぎです。。

そしてまちゃの肋骨骨折。
きっと蔵ちゃんに羽交い締めにされるところでなっちゃったんだよね。。
でも、ほんとまちゃっていい役者になってきたなあ。。としみじみ。

PARCOプロデュース「VAMP SHOW」
作:三谷幸喜
演出:池田成志
場所:パルコ劇場
日程:6月2日〜7月8日
出演:堺雅人・佐々木蔵之介・橋本潤・河原雅彦・伊藤俊人・手塚とおる・松尾れい子
座席:Y列センター 7,000円

贋作二回目、三列目ど真ん中。
やっぱりこの作品はすごいと思う。
見ていてまた見たくなる。麻薬みたいだ。
今日はど真ん中ということもあって、この前見えなかった舞台の奥の方まで見渡せて、そこが本当に「桜の森の満開の下」に見えた。
一幕目の最後、みんなが走っていくところで、感動さえ覚えた。

深津ちゃんも初日から格段に良くなっている。
壊れてからの、その愛と呪いが交錯するあたりなんかは、実に見事。
古田さんもだいぶ真剣にやっているように見えた(失礼)。
ただ、こうなってくると、堤くんが弱いような気がするんだよね。
何かいい人すぎちゃってね。。。
良々は、今回、あんまり見ないようにした作戦は成功だった。
お陰で話がすごく分かりやすく、すとんと落ちたような気がする。
でもカーテンコールで一人でセンターに立ったとき、手振っちゃったんだけどね。。すまん

新国立劇場「贋作・桜の森の満開の下」
作・演出:野田秀樹
場所:新国立劇場中劇場
日程:6月1日〜6月30日
出演:堤真一・深津絵里・古田新太・京野ことみ・入江雅人・野田秀樹・大倉孝二・犬山犬子・荒川良々・宮川大輔・平沢智・黒沢あすか・東地宏樹・金子あい・川端良香・松下哲・松島正芳・朱門みず穂・住吉世メ子・白井圭太・石村実伽・朝川真帆・宮下今日子・蟹江一平・福寿直子
チケット:S席7350円

おもしろかった。ほどほどに恐かったし。でもね、なんだか足りないような気がするんだよね。
どこかで誰かが書いてた「『良』ではあるが『優』ではない」、それがまさにぴったりだ。
これは成志の演出が悪いのか、それとも、そもそも戯曲が悪いのか、それは定かじゃないんだけども。

蔵之介、まちゃの二人の関係はすごく良かった。うん。橋本潤ちゃんも良かった。
敢えて言えば、もっと伊藤さんをうまく使って欲しかったな。
あと主役の二人が弱い。
自分は吸血鬼じゃないのに、でもどうしても彼らに着いていきたかった気持ちとか、逃げなくちゃいけないのに、でも逃げたくない気持ちもどこかにあって、っていう葛藤とかが何だか足りないんだよね。。
手塚とおるはおいしい役なのに、そもそも出番少ないし。
振り返ってみれば一番面白いのはオープニングのアドリブだったという、これでいいのか、悪いのか。。

PARCOプロデュース「VAMP SHOW」
作:三谷幸喜
演出:池田成志
場所:パルコ劇場
日程:6月2日〜7月8日
出演:堺雅人・佐々木蔵之介・橋本潤・河原雅彦・伊藤俊人・手塚とおる・松尾れい子
チケット:7,000円

結局、久世・舘形のショーだったのね。ファンサービスみたいな感じ。
確かに二人とも美しいし、その世界では、すごい才能を見せる人だから、お金を取られても充分楽しめるんだけどね。
でも、もっと二人が二人を演じているところを期待して見に行ったので、ちょっぴり肩すかしだったな。
マッチを使って、舘形さんがダンスするところは、ほんとにうなっちゃうほど素敵だったし、真っ暗にしていろんなことが起こるところは、ほんとにわくわくどきどきだったし、そういう意味では楽しめたのにな。。
寺山さんといえば、「真情~」でも思ったけど、いろんなモノとつながりたかった人なんじゃないのかな、って勝手に思ったりもして。。
星とか空とかさ、いろんな空間を越えて繋がるってことを、足元を壊しながら試してみたかったのかもしれない。ふと、そんなことを感じた。

公演:万有引力「観客席」
作:寺山修司
演出:J.A.シーザー
場所:紀伊國屋サザンシアター
日程:5月25日〜6月3日
出演:久世星佳・舘形比呂一・蘭妖子・根本豊 他
チケット:4,800円?

大学のサークルって感じ。悪くはないけど良くもない。
全体的に平坦な感じ。
話が結局はサプライズパーティーっていうオチも意外性がないし、感情が伝わってこないんだよねえ。。。
あの会場のせいっていうのも十分にあると思う。
体育座りだもの。後半なんてお尻が痛くて芝居にのめり込むことも、ましてや冷静に見ることもできなかった。
ステージと観客席の仕切がないのに、なんだか妙に距離を感じたなあ。。
猫をやっていた人は結構好き♪

日程:6月1日〜6月3日

さて「ルーナッサ」二回目。
あつみちゃんの優しい解説もあったし、後ろの方からの観劇っていうのもあって、このお芝居の全体を感じることができた。
TOPSは後ろで見た方が見やすいよね。
最後のシーンが美しければ美しいほど、なんでこの家族は崩壊してしまったのか、それを感じずにはいられない。
時代の流れ?ジャックのせい?
それともケイトの頑なさ?
マギーのいつもはぐらかしているところ?
クリスがジェニーのことを諦めているから?
う~ん。どう考えても答えは見つからない。
でもマイケルの語り口に少しだけほっとした。ほんとにその時には幸せだったんだなあ、って。

劇工房ライミング「ダンシング・アット・ルーナッサ」
作:ブライアン・フリール
演出:中島晴美
場所:THEATER/TOPS
日程:5月24日〜6月3日
出演:戸井田稔・植田チコ・平栗あつみ・江間直子・平山真理子・森アキ
チケット:4,000円

すごく絵画的で幻想的。その雰囲気を感じるだけでうっとり出来てしまう。
これだけでこの作品は成功だったんじゃないのかなあ??

初日ってこともあってか、全体的に様子を見ながらの場面が多く、控えめな当たりの印象。
特に中心となる、三人のニセ匠(爆)はまだまだ余裕たっぷり。
手を抜いているとは思わないが、60%くらいしか出してない感じ。
そんな中頑張ったというか、いつもの「らしさ」を見せてくれたのが、大人計画の荒川良々・ナイロンの大倉孝二・犬山犬子の三人。
特に良々と大倉くんは、初日で遠慮気味なこじんまりしてしまいがちな舞台を、いい意味でばらばらにしてくれた。
二人についつい目が行ってしまう。
「いやぁ、まいったまいった」である。(爆)

二階からの観劇は、自分が「いらかの上」から常に町を見ているような、桜の森の満開の中で自分がこの話を起こしているんじゃないか、とかいろんな思いを感じることができます。
一回見てみるのをおすすめします。

新国立劇場「贋作・桜の森の満開の下」
作・演出:野田秀樹
場所:新国立劇場中劇場
日程:6月1日〜6月30日
出演:堤真一・深津絵里・古田新太・京野ことみ・入江雅人・野田秀樹・大倉孝二・犬山犬子・荒川良々・宮川大輔・平沢智・黒沢あすか・東地宏樹・金子あい・川端良香・松下哲・松島正芳・朱門みず穂・住吉世メ子・白井圭太・石村実伽・朝川真帆・宮下今日子・蟹江一平・福寿直子
チケット:S席2階A列7350円

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