2007年2月の記事一覧

幕末の宮崎県、伊東祐相という殿様とその周りのお話。前半はいつもの、というか、例によってというかドタバタなコメディなんだけど、後半になって祐相が農民になるあたりからシリアスに変わっていろんなメッセージが入ってて実は泣きっぱなしでした。なんでわたしこんなに涙が出るんだろう、と不思議に思えるほど。疲れてたのか?(苦笑)
人の温かさとか、人の悲しさとか、ほんとになんかぽわーんときたりして。有園さん、新谷ちゃん大好き。
カーテンコールで一人踊る直美ちゃんに、観客は一瞬にして持っていかれておりました。傑作すぎでした。

公演:殿のちょんまげを切る女
場所:新橋演舞場
日程:2月1日~2月25日
作:中村敦彦
演出:ラサール石井
出演:中村勘三郎・藤山直美・大村崑・岡本綾・中村七之助・波乃久里子・渡辺哲・朝倉伸二・有園芳記・新谷真弓 ほか
座席:一等席1階13列13,650円
時間:3時間40分(途中休憩1回含む)

赤堀さんの脚本は舞台で見るのは初めてで、結構気合い入れて行ってきたんだけど、なんだかもう全てが中途半端っていうかそんな感じ。
二階だったからなのかもしれないけど、いろんなことがバラバラで、ところどころ好きなところはあるんだけど、その「好きなところ」を形成している役者さんの出番が少なくて、とっても断片的な感じになってしまってた。やっぱり中心の三宅くんが弱いからなのかもしれない。まあ石田ひかりも微妙だし…。(苦笑)
台詞や段取りにいっぱいいっぱいで、肝心の心の内側を演じるところまでは行っていないような感じだった。脚本は悪くないし、もうちょっとどうにかしようがあると思うんだけど。SHAMPOO HATで再演しないかな。それをちょっと見てみたいかも。
赤堀さんを始めとしたSHAMPOO HATな皆さんや、紀保ちゃん、みのすけ、中山くんは良かったんだけどな。

公演:殺人者
場所:東京グローブ座
日程:2月19日~3月11日
作・演出:赤堀雅秋
出演:三宅健・石田ひかり・MEGUMI・中山祐一朗・野中隆光・日比大介・黒田大輔・赤堀雅秋・みのすけ・松本紀保・大谷直子・秋野太作
座席:2階A列8,500円
時間:2時間10分

久々にコンサートに行ってきました。平日早退してサントリーホールへ。

座席はLAの3列目ということで、ホルンとかのほぼ真上。音が完成した形で聞こえてこないので、オープニングは特に慣れなくて聞きづらかった。オープニングは聞いたこと無かったんで余計にそうだったのかも。
全体的に北欧っぽい響きは残しながらも、無難な演奏。ドボコンはマイスキーにオケが必死についていった印象かな。久々(ミュンヘンで聞いてから10年ぶりくらい)のマイスキーやっぱり素敵だったです。
久々のコンサートもやっぱりいいもんですなあ。BSフジで録画していたらしいんで、放送お待ちになってくださいませ。

東芝グランドコンサート2007
場所:サントリーホール
日時:2007年2月5日 19時開演
オケ:フィンランド放送交響楽団
指揮:サカリ・オラモ チェロ独奏:ミッシャ・マイスキー
曲目:シベリウス 交響詩「タピオラ」/ドヴォルザーク チェロ協奏曲/ブラームス 交響曲第2番
アンコール:ブラームス「ハンガリー舞曲第一番」、シベリウス「悲しきワルツ」、バッハ「無伴奏チェロ組曲第5番」から「サラバンド」)
座席:A席LAブロック3列 10,000円
時間:2時間20分くらいかな?

御存知のように、井上さんのいつもの遅筆により初日が二度に渡る延期。わたしは運が良いことに真ん中あたりのチケットでしたので、今回の騒ぎに巻き込まれることはありませんでしたが、そんなこんなで出来はいかがなものかと、少し不安でした。でも蓋をあけてみたら、すごく良かった。
戦後のNHK放送局。そこで「尋ね人」というコーナーを担当する京子を始めとする三人とその同僚たちのところに「山田一郎」という、自分の過去が分からない男がやってきて、彼の身元を探しながら、放送局で起こるいろんなこと(村長問題や、戸籍問題、検閲問題などなど)を描いた作品だった。

話の感想はというと、まず京子たちの「一生懸命さ」になんか胸をつかれました。「長崎」「広島」の「尋ね人」への手紙を「どうせ読めないんだ」と自分の中で検閲してしまっていたことに気付いた時の梅ちゃんの「ええ、さぼってましたよ!」というところに妙に涙が出ちゃったりして。なんかその一生懸命さが嬉しくてなんだか力付けられた。
やっぱりこまつ座の梅ちゃん好きだなー。慈英もどうなるもんかと思っていたけど、いつもよりうるさくなくてすごくハマっていたし、脚本ができるのが遅いことで、変にいろいろやれなかったというのが、この芝居の場合、うまい方向に働いていたんじゃないかと思う。
井上さんの芝居を見に行くと、「日本語を大事にしよう」といつも思う。こうやって感想を書いていても言葉を吟味して、正しい日本語で書くように気をつけている自分に気付く。
ましてや、今回は、終戦後の放送局でのお話。言語に関する検閲なんかも話の筋に絡んでいるので、余計に「自分が自由に言葉を発信できること」に喜びを覚えたし「自分の言葉への責任」というものを感じた。

公演:こまつ座「私はだれでしょう」
場所:紀伊國屋サザンシアター
日程:1月22日~2月25日(当初の初日は14日2度に渡る初日延期)
作:井上ひさし
演出:栗山民也
出演:佐々木蔵之介・浅野ゆう子・川平慈英・前田亜季・北村有起哉・梅沢昌代・大鷹明良・朴勝哲
座席:5列右ブロック 6,300円
時間:3時間20分(休憩15分)

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