2001年1月の記事一覧

初めての、それも絶対に見たくて行った「地球ゴージャス」
戸田さんが素敵だった。他の女優さん連中も結構好きなので、そういう面では結構楽しめた。

中でも「記録恐怖症の話」。
何でもかんでも記録していないと、気が済まない人。
でも記録すればするだけ自分に何の価値もないのだと実感する。
ここまでは良かったんだけどねぇ。
それを救う言葉が「ま、いっか」っていうのは…。(^^;;;
結局何の解決にもなってないじゃん。
ブレイクスルーを起こさない限り、同じことを何度もやるはず。
なのに当人は懲りて新しい道へ進むことになるのだが、あまりに短絡的、そして心理学っちゅうか、そういうものを知らなすぎ。

全編を通してこの劇中に出てくるエピソードの説教くささ、それも何か心に響いてこない、観念としての「癒し」を突きつけられたような気がして、終始冷静に見てしまった。
エンタティメントとしては評価できるけどねぇ。もっと揺さぶらないものかな?
こんなテーマなのに真剣に取り組まず茶化しているような気がして勿体にも程がある。

地球ゴージャス「クインテット」
作・演出:岸谷五朗・寺脇康文
場所:シアターVアカサカ
日程:1月17日〜2月4日
出演:岸谷五朗・寺脇康文・戸田恵子・加藤貴子・中村綾

風間杜夫ひとり芝居。いきなり青い伝兵衛メイクで謎の着物姿で登場。強烈~。

中年男のどっちにもいい顔をしたがり、そしてそのどれ一つもうまくいっていないという、典型を演じきる風間さん。
ノスタルジックな感じで、きっと観客の半分以上を占めるであろう、同年代の方は郷愁を感じていたんだろうな。。
わたしから見ると、人生を一生懸命生きてきてこれ?っていう、現代の社会にも溢れる、哀しさが胸を突いて、今自分ができることは??なんて少し(爆)考えたりもした。
たくさんの歌が劇中で歌われ、それがいろんな象徴として表現されていて、きっとこれらの歌を聴くと、またこの芝居のことを思い出すんだろうなぁ…。
とか言っていたらFMから「片思い」が流れてきて、一挙にフラッシュバック。

それにしても風間さんって器用な人だよね。
それも完璧じゃなくてどこかが足りない感じで、それがまた人間くさくて好き。

公演:風間杜夫一人芝居「カラオケマン」
作・演出:水谷龍二
場所:THEATER/TOPS
日程:2001.01.13-01.21
出演:風間杜夫

1969年に蜷川さんが演出デビューしたお芝居を演出し直しての再演。
なんつ~か、結構衝撃的だったよ。わたしの場合。
行列と高橋くん演じる主人公の「体制」vs「個人」みたいな、わかりやすい図式といい、その人についついちょっかいを出してしまう、古田さん演じるおじさんといい。
ただ鶴田さんは確かにあまり存在感がないかもね。。

高橋洋ファンには必見でしょう。最初から最後まで喋りっぱなし。
でも代役にしてここまでやられちゃったら、萩原雅人形無しって感じも。
わたしは高橋くんファンなので嬉しかったし、堪能したけど。

一人の男がわめいてみても、体制がどんなに偉そうでも、結局一過性のものでしかない、ってことを思った。
時間の流れに淘汰されていくのだと。
それで間違ってないよね。。解釈は。

公演:シアターコクーンレパートリー「真情あふるる軽薄さ2001」
作:清水邦夫
演出:蜷川幸雄
場所:シアターコクーン
日程:1月6日〜1月28日
出演:高橋洋・鶴田真由・古田新太・グレート義太夫・井手らっきょ・つまみ枝豆・柳ユーレイ ほか
座席:見物型指定席7,000円

まあ所詮は新春第一弾のお遊びなんだろうね。
ストーリー的には新感線チックな、阿修羅を思い出させるようなあらすじ。
でもいろんなところに遊び心がちりばめられていて、特に深沢さんが傑作。
「あの踊り方が~ひ~おかしすぎ~」と涙出るまで笑った。
それに急遽こられた麻丘めぐみさんの「私の彼はひだりきき」。
生で聞けるとは思わなかった。
みんなすごく楽しそう。
それにつられてとっても楽しめた一夜でございました。

公演:流山児★事務所「白鷺城の花嫁」
作・演出:ラサール石井
場所:スペースゼロ
日程:1月11日~1月14日
出演:若杉宏二・井沢希旨子・青木砂織・流山児祥・稲増文・伊藤弘子・関根靖晃・栗原茂・木内尚・小林あや・横須賀智美・中谷政雄・上田和弘・西谷綾子・小森谷環・谷宗和・甲津拓平・イワヲ・佐藤華子・石黒亜紀子・小川輝晃・海津義孝・深沢敦・風間水希・斉藤レイ・日高恵・田中利花・里美和彦・少路勇介・斉藤千晶・竹村絵美・矢吹歩雅・矢野裕美
チケット:指定4,000円

山本亨・高橋和也の二人芝居。

正直、亨くんの独壇場になるだろうと高橋和也には全く期待していなかった。だけど、やっぱり演出家(アッカーマン)の腕は確かだった。

最初は超みすぼらしい、だらしない男。
文句ばっかり言っていて、あとやることと言えばジーンズを脱ぐ、くらい(苦笑)。
正直「あぁ、高橋くんもこんなに汚くなっちゃったんだ」と思った。
だが、モリーナの愛が伝わるにつれて、だんだんといい男になってくる。かっこよくなってくるから、演出というものはすごいものだと感心。
亨くんのモリーナは、いろんなしがらみがあって、そしてうまく使われているけれど、ヴァレンティンのことを愛し、そして愛しているからこそ、自分の身を投げ打ってしまう、悲しい男を好演していた。
「黒豹女」の映画のお話が進むに連れ、二人の愛は深まっていったのね。。
悲しいけど美しい愛のお話だった。

公演:t.p.t.「蜘蛛女のキス」
作:マヌエル・プイグ
演出:ロバート・アラン・アッカーマン
場所:ベニサン・ピット
日程:12月29日〜1月28日
出演:山本亨・高橋和也
チケット:指定7,000円

ナミギンのハートフルコメディー。
村田さん、西牟田さんがいい味を出していて、思いっきり笑えて、そしてほろりとする雰囲気はいままでと同じ。
ナミギン見ると「人間ってやっぱし捨てたもんじゃないな~」って思える。
やっぱりお話が素敵っていうか綺麗なんだよね。。
西牟田さんの涙が。。。役者だなあ。。ほんとに。
でもあんなにえんぺで絶賛するほどじゃないと思うんだよね~。普通に良い。☆☆☆って感じ。

公演:泪目銀座「OVER THE CENTURY〜百年の彼方に〜」
脚本・演出:福島三郎
場所:THEATER/TOPS
日程:12月22日〜1月11日
出演:村田雄浩・西牟田恵・川原和久・水森聖子・三宅弘城・森若香織・福本伸一
チケット:指定4,000円

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