三谷さんのいいところが非常に出ているお芝居だった。
閉鎖された空間での閉鎖された人間関係のお芝居。
何と言ってもこの芝居は平田さんの情けない夫役と、佐藤さんのなんかそういう情けない人を放っておけない男。この二人につきる。
もう笑いのツボというツボをつきまくって、ほとんど二人で2時間を乗り切ったと言っても過言ではない。
もう、ここまで来るとあっぱれ。
あめくさん演じる「竜馬の妻」というのもなかなか悲しい女だ。愛されすぎてもう他に愛することができない。
そしてそんな「おりょう」に惚れて身を崩していく男達。
本来ならこの「おりょう」こそこのお話の主人公だが、これを佐藤さんを主役にするところが三谷幸喜らしいなあ。。。上質のコメディに仕上がっていた。
見に行ってよかった。あったかい気持ちになれた。
公演:東京ヴォードヴィルショー「竜馬の妻とその夫と愛人」
場所:本多劇場
日程:10月26日〜11月3日
作:三谷幸喜
演出:山田和也
出演:佐藤B作・平田満・あめくみちこ・佐渡稔