男性が男性を好きになるっていうのはどういうことなんだろう?
自分の中の男性性を捨てて女性の部分が彼を好きになるんだろうか?
私の知っているゲイ(レズ、ホモ)の人は自分の性を捨てていない。
女の人は女のまま、男の人は男のまま、同じ性の人を好きになっている。
それも決まって決意が固く、それでいて日常一緒にいるとそんなことは思い出すこともないくらい、男らしく女らしい。
シゲルはこのタイプ。その上彼は冷酷だ。
典型的自分勝手タイプ。たぶん人から猛烈に愛されたことしかないのだろう。
本当に幸せな男だ。そしてそんな彼に惹かれていく。
それと対照的に牛松は女々しい。それも強烈に。オカマという分類である。
”オカマ”っていうのは自分の中の男性性を否定しているように見える。
でももちろん捨てきれず女々しい感じがする。
男性性と女性性が立ち替わり入れ替わり現れて、妙に人間っぽい。そして惹かれてしまう。
…とまあ、冷静に同性愛について考えちゃったわけだけど、二回目っていうのは物語を自分の中でかみ砕くいい機会を与えてくれる。
今日は何と言っても古賀さん・酒井さんが良かった。この二人すごいよ、やっぱり。
三度目のカーテンコールのダンス、素敵でした。やっぱりダンスが危険な(?)吉田君は途中で振りを忘れちゃっていた。最後なんだから決めて欲しかったというのは私だけだろうか?(まああれもあれでらしいんだけどねえ)
五度目の観客総立ちのカーテンコールで安村君の声が聴けた。
「本当ならここで何かあるんでしょうけど…なにもありません。お気をつけてお帰り下さい」
この言葉で彼が舞台の上で完全燃焼したんだな、とやっと席を立つことができた。彼のこれからに期待したい。
捨てられてもまだ彼のことを思って生きてしまう、そんな牛松の姿と私たちファンがだぶって見えた一夜のできごとでした。