とある場所。ベンチと街頭、そこに降る枯葉。そこにやってくる男は何かを探している風。彼を追っかけてやってくる女は彼の手伝いをしようと思っている。やっとのことで彼から探しているものを聞き出し手伝いをするのだが…。
とまあそんな感じのあらすじか。
グルグルと同じあたりを回ってしまい、出口からは出られない女。
ずっと前にいなくなってしまった猫を昨日いなくなったものとして探し続ける男。
その男の弟は暖かく彼を見守っている。
散らかっている場所にいるのが本当の自分なのか、片付いた場所にいるのが本当の自分なのか分からなくなっている男。
そんな感じの登場人物。
不条理劇は嫌いじゃないんだが、正直、長塚の描く不条理劇は何もかも足りなく見えた。
舞台装置や演出は好きなんだけどなー、この脚本にはあんまり魅力を感じなかった。
こういう路線で今後行くのかな?だとしたらちょっと考えるかも…。
女が時間の感覚を失うところで「モモと時間泥棒」を猛烈に思い出しました。
公演:阿佐ヶ谷スパイダースPRESENTS「失われた時間を求めて」
場所:ベニサン・ピット
日程:5月8日~5月27日
作・演出:長塚圭史
出演:中山祐一朗・伊達暁・長塚圭史・奥菜恵
座席:F列 5,500円
時間:1時間40分くらい