2004年11月の記事一覧

何とも衝撃的な舞台でした。OUTの初演と同じ感じ?お腹壊したし(苦笑)。
人間が深く書込まれていて、たくさんに張り巡らされた伏線が最後に向かって集結していく、そんな気持ちの良い展開だった(話は全然気持ちが良くないんだけど)。
1幕が2時間、2幕が1時間15分、休憩を挟んで3時間30分という非常に長い芝居ではあるものの、そんな時間を感じさせない、体もどこも痛くならない、非常に緊張したあっと言う間の時間でした。
ほとんど二人での会話が続いて行くんだけど、その緊張感ある会話に飽きさせるということが無い。この辺は脚本の力強さももちろんのこと、演出も役者もうまいんだな~と感銘を受けた。
高橋さん・山崎さんの二人のやりとり、近藤さんのやっぱり心に闇を持つ警官、この3人がもうめちゃめちゃいい。そしてちょっとこの中では弱い中山くんが、うまい具合に風穴を開けていて好感が持てました。

公演:PARCOプロデュース「ピローマン」
場所:パルコ劇場
日程:11月6日~23日
作:マーティン・マクドナー
演出:長塚圭史
出演:高橋克実・山崎一・近藤芳正・中山祐一朗 他
座席:A列左ブロック7,000円
時間:3時間30分(休憩15分)

久々の松尾さん新作。あらすじはこんな感じ?

とある旅館。乙骨によるバスクリン投入事件が明るみになり、それをきっかけに大手外食企業に買い取られてしまう。そして研修が始められた。そこでは元社長も平社員として一番下っ端からのスタート。
「バスター」と呼ばれる人間を見つけた人に支配人の座が渡されるというもので、旅館の従業員は誰がバスターなのか探りながら研修が進む。
旅館の従業員それぞれにいろいろな事情があり。。。

正直な感想は「え??これだけ?」という感じ。なんか、もうどうにもこうにも…松尾さんどうしちゃったの?「たがめちゃんと皆川さん、結婚したんだからセンターやれよ」って感じ?すごく内輪受けすぎる内容のような気がした。
見ている間は結構面白いんだけどねー。宮藤さんの女役とか、荒川さんの衣装とか、温泉へ行こうのパロとか。妙なミュージカルチックな演出も嫌いではないし。(一生懸命踊るみなさんがまた笑える)

でも全般的に松尾さんの芝居に登場する「情の濃さ」っていうものが何にも感じられず、いやーな感じとかそういうものもこっちに残らない、そんな芝居だった。
最後の犬のオブジェには「あららやっちゃったよ」っていう感じが否めません。
選曲も今までにない「これ??」って感じがあった。オリジナルの曲はいいんですけどクラシックの使い方に激しく疑問。

確かに乙骨さんの「何かごまかそうとしている時だけにこにこ笑っている」というキャラはすごく松尾チックなんだけど、それだけなんだよな。
結局松尾さんってば舞台上で料理作りたかっただけじゃないの?っていう感じ。(をい)
個人的には、近藤くんが一番良かったかな。「この人がこれからブラックなところを引き受けていくんだわ」って思った。
松尾さん仕事減らしましょうよ。で集中して作り込んでもらいたいわ。

公演:大人計画「イケニエの人」
場所:世田谷パブリックシアター
日程:11月11日~12月5日
作・演出:松尾スズキ
出演:阿部サダヲ・宮藤官九郎・池津祥子・伊勢志摩・顔田顔彦・宍戸美和公・猫背椿・宮崎吐夢・皆川猿時・村杉蝉之介・田村たがめ・荒川良々・近藤公園・平岩紙・松尾スズキ
座席:1F K列センターブロック 5,700円
上演時間:2時間5分ほどかな?

今回で夜叉ヶ池も見納めってことで、一応隅から隅までちゃんと見たつもりなので、全体的な感想やらキャストに関する不満やらをぶちまけたいと思います。

公演:PARCOプロデュース「夜叉ヶ池」
パルコ劇場 10月14日~31日
愛知厚生年金会館 11月6日
大阪シアタードラマシティ 11月9日~14日
原作:泉鏡花 脚本:長塚圭史 演出:三池崇史
出演:武田真治・田畑智子・松田龍平・松雪泰子・遠藤憲一・きたろう・綱島郷太郎・涼平・鈴木ユウジ・萩原聖人・丹波哲郎 他
チケット:8500円

客席はパルコの4倍、舞台の広さも横幅は1.5倍はありそうな感じでございました。
鐘楼から家までの距離をちょっと広げて、清水の横幅を広げて、後は特に変わった印象は無かったです。
今回はちょっと後ろから見たため、余計にパルコ劇場でのあの圧迫感(苦笑)が薄まって、劇場はこっちの方があっていたのかもしれません。(っていうかパルコであの八百屋はやっぱり無しだと思う)

芝居の方はといえば、特に何も変わった様子では無いけど、さすがに久々の昼夜二公演ってことで疲れが見えるっていうか、噛みまくりだったような感じ。丹波さんもさらに死にそうだし(苦笑)。
客席も芝居を見る体勢じゃないのが非常に気になったり。でかい劇場だから客席の空気が散漫。
咳もひどいし(抑えている様子ではない)、携帯のバイブうるさいし、名古屋がこういう土地柄なのかもしれないけど、芝居に集中できませんでした。芝居慣れしていないお客さんを呼んだのは、この企画のせいでもあり、正直がっくりでした。
カーテンコールでの清清しい笑顔に、なぜか気分が悪くなってきてしまいました(をい)。
客席の七之助が美しかったです。

一回目の感想
二回目の感想
三回目の感想

公演:PARCOプロデュース「夜叉ヶ池」
場所:愛知厚生年金会館
日程:11月6日
原作:泉鏡花 脚本:長塚圭史 演出:三池崇史
出演:武田真治・田畑智子・松田龍平・松雪泰子・遠藤憲一・きたろう・綱島郷太郎・涼平・鈴木ユウジ・萩原聖人・丹波哲郎 他
チケット:8500円

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