とある町には自殺の名所があった。タクシーの運転手であるシミズは「崖っぷちまで」という自殺志願者の言うとおり、その場所へ連れてってくれる運転手だ。
そこにフタバという女がやってきて「崖っぷちまで」とシミズに告げる。
フタバ(秋山さん)はシミズ(北村)によって命を救われることに結果的になるのだが、この二人の色気対決がそりゃもうすごいことに。
岩松作品にありがちな「誰も幸せでない」感がベニサンピットを充満させて、崖とか空気が通る場所があるはずなのに、なぜか閉塞感。
トリティック・テヘダスの奏でる音楽もなかなかそんな暗い感じを助長していて良かった。
生きているのに死んでいるフタバ、死んでいるのに生きているドイ。この辺りの対比も見事でしたなあ。
公演:M&O playsプロデュース「音楽劇『死ぬまでの短い時間』」
場所:ベニサン・ピット
日程:12月4日~12月30日
作・演出:岩松了
出演:秋山菜津子・北村一輝・田中圭・古澤祐介・内田慈
座席:4列目くらいの真ん中あたり 7,500円
時間:2時間