2002年10月の記事一覧

みせものにされていたメリックは(藤原)、外科医師のトリーヴス(今井)に拾われ、ロンドン病院にて生活をすることになる。
学会で発表したことを受けて、メリックは有名人となり、各著名人がその病室を訪れるようになる。
誰もが彼の中に自分を感じながら…。そして彼はその短い命を終えた。

なんだかねぇ、脚本弱くないかなぁ?
出ている役者さんは悪くない。慢ちゃんの汚れ役(それもどうしようもないやつ)は結構新鮮だったし、トリーヴスの今井さんもめちゃめちゃいい!
この芝居は藤原くん主役というよりも今井さん主役だった。
彼の苦悩が、メリックの苦悩よりも勝っていた。

でも、エレファントマンに心癒されていたのは、小島聖の演じる女優だけだったよね??
どうもホリプロのところに書いてある文章と繋がらないんだけど、他の人は来ることによって、単なるステータスを得ていただけにすぎないし。
藤原くんの他の人への感情とかがもっと出てくればいいなぁと思った。なんか関係が希薄すぎるような気がする。
そのせいかなんで最後、自ら死を選んだのかの動機が分からなかった。(ダメじゃん)

公演:ホリプロ「エレファントマン」
作: バーナード・ポメランス
演出:宮田慶子
場所:赤坂ACTシアター
日程:10月23日〜11月6日
出演:藤原竜也・小島聖・今井朋彦・小市慢太郎・腹筋善之介・湯澤幸一郎・大森博・湯浅実
チケット:S席8,400円二列目センターあたり

全ての登場人物らの「業」が音楽として表現されているあたり、松尾スズキの新しい挑戦という感じがしたんだなぁ~。
難解な脚本だけど結構おもしろい。
これは結局荻野目慶子の業が彼女に話しかけてる、っていうのでOKなのかしら?

みんながうまくいきたいと思っているんだけど、どうも歯車が狂っていて、どうにもこうにもうまくいかない。
その原因となっているのは皆川の息子の病気だったり、松尾の自殺志願であったり、いろいろするんだけど、
結局誰もうまくいかなくて、最後に残された慶子が自分の業というものと向き合う、そんな感じ。
ホモの片桐(村杉)は、自分を残そうとコピーを作りまくるし、おばあちゃんはいつの日かハワイでフラダンスを踊りたいと思いながらアルツハイマーだし、
克夫はどうにもこうにもキアヌリーブスを見たくて、粥は身体を売るうちにエイズにかかってそれをジハードだと思っているし、
志摩は脳だけしか生きていないのに食物連鎖の頂点に立とうとしてるし…。
なんだかすご~く松尾的だわよね。
生きていることに真剣になるな、という松尾のメッセージのような気がした。

千秋楽、「フットサル」のプレゼントがあって、それを巡る熾烈な争いにひいた。。(^^;;;

公演:日本総合悲劇協会「業音」
作・演出:松尾スズキ
場所:草月ホール
日程:10月9日〜10月26日
出演:荻野目慶子・片桐はいり・村杉蝉之介・皆川猿時・松尾スズキ・伊勢志摩・内田滋啓・平岩紙・康本雅子
チケット:指定9,000円

なんかいろんなことが松尾的にミックスしていて、騒然としていて、でもいい感じにバラバラっとしていて、結構好きだな、こういうの。
テーマがあるような、ないような。。
すご~く抽象的なんだけど、すごく具象的のような。。
一回目では、何と言っても伊勢志摩さんのその芝居のうまさにほれぼれ。
なんかさぁ、夢とかに忙殺されている日常に、照れながらも向かっていったような、そんな感じ。
荻野目慶子も厳しいところはいっぱいあっても、でも、最後の「松尾さんとのデート」をほんとに楽しみに、何だか良く分からないことををするあたり、心にしみるような気がした。
もう一回見に行くのでその時にはもうちょっと何かが言えると思う。。
草月ホール、段差が少なくて見づらすぎ。

公演:日本総合悲劇協会「業音」
作・演出:松尾スズキ
場所:草月ホール
日程:10月9日〜10月26日
出演:荻野目慶子・片桐はいり・村杉蝉之介・皆川猿時・松尾スズキ・伊勢志摩・内田滋啓・平岩紙・康本雅子
チケット:指定9,000円

夏目漱石の「明暗」をモチーフに永井愛が作った作品。本はかなりうまくできてる。
三谷のようなドタバタ劇だが登場人物の心情が、うまく描かれていて苦笑いする場面多し。
公演中にアキレス腱を切ったのに、そんなことを感じさせない山本さんが人間味たっぷりでいい!
蔵之介、木野花が十分に生かされていたのは、やっぱり永井愛の手腕によるものだと感動。
小林役の人がどうにも駄目だったけど、見て損はないと思います。休憩いれて三時間ちょっと。

公演:二兎社「新・明暗」
作・演出:永井愛
場所:世田谷パブリックシアター
日程:10月5日〜10月24日
出演:佐々木蔵之介・山本郁子・木野花・下総源太朗・小山萌子・山本龍二・中村方隆・土屋良太
チケット:指定4,500円

ある意味凄く面白い作品でした。
主役の二人について行けず、他の人が出てくると妙に安心する(苦笑)。
特に第5部の大地真央はどうにかならんものかと、絶句。
カーテンコールではスターぶりを見せつけてくれたが、どうなんだろうこの人の芝居。赤坂くんも厳しかったなあ。。
三上艦長はなぜにこの芝居を受けたのか、それも大きなナゾ。

公演:椿姫
作:レクサンドル・デュマ・フィス
演出:栗山昌良
場所:新橋演舞場
日程:10月2日〜10月27日
出演:大地真央・赤坂晃・岡田真澄・上條恒彦・秋川リサ・松本紀保・三上一朗 ほか

ストーリーはほとんど同じ。ちょっとしたところが違うくらいだな。
小林聡美が良かった~~。もっともっと芝居やってほしい。どこにも隙がない感じで。
それと案外池津祥子が結構がんばっていてほっとした。
問題は小泉今日子だなぁ。。なんで一人だけあんななんだろう。。なんか作り物すぎてダメだ。。
スペイン兄弟は反則すぎ。あんなに持って行かなくてもいいんじゃないの?というのが正直な感想。

ただ、個人的に女編の方がラストでじーんと来るところがあった。
やっぱりさ、自分にフィットするからかなぁ?
中の台詞でも「男同士でポーカーしてても誰もゲイだとは言わない」とか、そういう社会的な偏見はいつまでたってもあるものだなぁ、とかしみじみ感じたのだ。

公演:SISカンパニー「おかしな二人(女編)」
作:ニール・サイモン
演出: 鈴木裕美
場所:パルコ劇場
日程:8月31日〜10月14日
出演:小泉今日子・小林聡美・池津祥子・歌川椎子・深浦加奈子・広岡由里子・八嶋智人・高橋克実
チケット:指定8,500円

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