う~~ん、千秋楽。なんか感慨深いなあ。
松尾さんの突き指は相変わらずです。野田さんも相変わらず飛び回ってました。
舞台そのものは大して違いがないのになんでだろう…この感じ。何かひとつひとつのことが輝いて見える感じ。
たった一つ気になったのはカタクギ教授が記者会見をするシーン。蜷川版で手を振るようにしていたのに対し、野田版は手を握っていた。あれはどういう解釈なのだろう?何かに対する「反抗」のようにも取れるあのシーン。
またここに来て一つ謎ができてしまった。
蜷川版との最大の解釈の違い、明るいミズヲ。ヒメ女は箱入りだからあんまり暗いのって好きじゃないかも…。
このミズヲだからこのヒメ女は好きになったのかもしれないなあ。なんて感じた。
楽日はみんなが61公演を振り返るように丁寧に芝居していたように感じる。
何回ものカーテンコール(たぶん10回くらい)のあと観客がほとんど立ち上がってスタンディングオベーション。
そしてSMAPのコンサートかと思うような銀色のテープがばらまかれた。お祭りにふさわしい。
わたしの中の「パンドラ期間」も無事に終わりを告げた。気づいたら年末ではないか。
この作品を見て「ああ、野田さんも蜷川さんも日本っていう国が好きなんだなあ」と思った。すごく愛を感じてしまったのだ。
だからこそ許せないことだからこそ「このようにできたのでは??」と思う心が後を絶たない。
そんなこと全てを次の時代へつなげていけたら本当にいいと思う。
最後にこのイベントを企画した方、脚本家の野田さん、演出家の蜷川・野田さん・出演者のみなさん、そして観客のみなさんに勝手ながらありがとう、と送りたい。この作品に出会えて本当にわたしは幸せ者だ。
どっちがいいとか悪いとかではなく、どちらの作品もアプローチの違いとして楽しめるわたしがいたし。
片方がもう片方を高め、そして理解も深めていってくれた。
この企画にまけない脚本だからできたからだとは思うが、是非またやってほしい。
本当にありがとう♪
公演:NODA MAP「パンドラの鐘」
場所:世田谷パブリックシアター
日程:11月6日〜12月26日
作・演出:野田秀樹
出演:堤真一・天海祐希・富田靖子・古田新太・松尾スズキ・銀粉蝶・入江雅人・八嶋智人・明楽哲典・春海四方・戸谷昌弘・野田秀樹 ほか
チケット:S席8,000円