2009年8月の記事一覧

野田さん原作の「贋作・罪と罰」のミュージカル化。再々演となりました。
正直ミュージカルはあんまり好きじゃないので、以前に上演された時には見に行かなかったんですが、今回は銀ちゃん初のミュージカルということで行ってきました。

かなり野田さんのものに忠実で、それにプラスダンスと歌、という感じかな?
アクション関係は軒並み素敵でした。
旗振りももうちょっと重量感があるといいなあと個人的には思ったけど、まあそれも酷な注文でしょう。

個人的に私は野田さんの芝居は「台詞芝居」だと思っていて、その台詞が伝わってこそ醍醐味と思っているので、今回みたいに歌にしちゃうと台詞が聞き取れず「???」と思ったところも往々にしてあり。
そんな中、ミュージカル初挑戦という銀ちゃんの歌は、台詞に歌がついた感じで、台詞を大事にしているのでちゃんと聞こえて良かったと思う。野田さんの芝居のミュージカル化というところにはうまく収まったんじゃないかな?

公演:TSミュージカルファンデーション「天翔ける風に」
場所:東京芸術劇場 中ホール
日程:8月21日~8月30日
原作:野田秀樹「贋作・罪と罰」より
構成・演出:謝珠栄
出演:香寿たつき・山崎銀之丞・戸井勝海・今拓哉・阿部裕・平澤智・剱持たまき・福麻むつみ・照井裕隆・友石竜也・川本昭彦・平野亙・福永吉洋・幸村吉也・横田裕市・進藤健太郎・中條郁司郎・高山光乗
座席:1階R列左ブロック 9,000円
時間:3時間10分(休憩15分)

元々は落語、そして歌舞伎でもよく演じられるこの演目。
納涼歌舞伎でも見たけど、その時の福助さんと三津五郎さんの伴蔵とお峰の夫婦がとてもコミカルで楽しかった印象だった。あまり話の筋は覚えてないんですよね、申し訳ない。

今回はもっともっと怨恨というか、シリアスに演出した感じで、伴蔵とお峰、源次郎とお国の間の情念というのにクローズアップした感じ。
最初の二人、萩原新三郎とお露の情念がもっと出てくれば、もっと面白かったんだろうけどねえ。
見た目にはいいのだが、いかんせん芝居が…。
新三郎に取り憑くのも、なんか、ほんとに好きという感じがあまり伝わってこないのが何とも…。

そういう意味でも二幕目になると、一気に面白くなったこの芝居。
段田さんと伊藤蘭ちゃんの掛け合いや、秋山さんと千葉さんの二人の悲しさだとか、いろんなものが出てきてグッと引き込まれました。
SISのサイトに「げに恐ろしきは怪談話か、おぞましき人の業か…。」と書いてあるとおり、「人の業」思いっきりクローズアップした感じの演出になっておりました。

いやー二幕すごいよ。
女中のお米を演じる梅ちゃんも、幸せな感じや幽霊な感じや生活に疲れた感じなど、見事に演じ分けていてすごく良かった。

公演:SISカンパニープロデュース「怪談 牡丹燈籠」
場所:Bunkamuraシアターコクーン
日程:8月6日~8月31日
作:大西信行
演出:いのうえひでのり
出演:段田安則・伊藤蘭・秋山菜津子・千葉哲也・瑛太・柴本幸・梅沢昌代・大河内浩・松澤一之・市川しんペー・西尾まり・保坂エマ・粕谷吉洋・森本健介
座席:S席1階C列右ブロック 9,500円
時間:2時間50分

もんじゃの町、月島を舞台に、斎藤幸子とその周りの人たちのちょっと波瀾万丈な、だけども憎めない人たちのお話有り体に言えば「青い鳥@月島」という感じ。。
幸子が毒カエルを逃がしてしまったことが原因で死にかけ、そこからこの家、そしてご近所さんの人生までもが狂い始める。
「幸せ」探しに没頭する幸子、それを「一度死んだんだから」と多めに見ている父親、ご近所さんもその辺りの事情を知っているのでお目こぼし状態。

端から見ていれば「どう考えてもだまされてる」ということでも、この人たちが思いっきりだまされることで救われる人がいたり。
まだまだ日本も捨てたもんじゃないなーとちょっと思ったり。

キャストはさすがに芸達者が揃っているなー。
明星さん、粟根っちあたりが非常にいい感じでした。

公演:PARCOプロデュース「斎藤幸子」
場所:ル・テアトル銀座
日程:8月14日~8月30日
作:鈴木聡
演出:河原雅彦
出演:斉藤由貴・粟根まこと・千葉雅子・明星真由美・中山祐一朗・松村武・弘中麻紀・小林健一・鬼頭真也・伊藤正之・柳家喬太郎・きたろう
座席:5列センターブロック 7,000円
時間:3時間10分

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