2010年6月の記事一覧

97年に起きた東電OL殺人事件をモチーフに青木さんの劇団、グリングにて2003年に上演された作品のキャスト・スタッフ入れ替えしての再演。
初演の方は見ていないのですが、もうちょっとシリアス寄りに演出しちゃえば良かったのに、という感じ。

「あのとき部屋に入れていたらこうなっていなかったかもしれない」
「あのとき朝まであの部屋にいればこうなっていなかったかもしれない」
という人との繋がりで人生が変わっていく、というのを言いたいのかもしれないけど、なんかちょっと微妙な出来になっていたような…。

あんまり舞台の上から「孤独」というのが感じられなかったのもその原因の一つなのかも。
初演を見た人のレビューとか読んでみたんだけど、全然孤独感が無いって言うか、細見さんの演じる菊池にしても砂羽さん演じる恭子にしても、あんまり居場所がないという感じが切実に伝わってこないんだよなー。

銀ちゃん演じる犯人もさ、これを選択しなくちゃいけない必然性というか、そういうの感じないし、かといって快楽殺人犯にも振り切れてないっていうか。

すごく全般的に微妙な感じ。
茅野さんの演出は前から苦手だからなあ…。
やっぱ初演見たかったかも。

恭子の上記の台詞あたりでばっさり止めておけばいいじゃん、と思ったのは脚本的にはダメなんでしょうか?
どっちがリアルなのか分からない状態の方がいいと思うんだが。

柿丸さんがやっぱり良かったわ。
なんかこう引き加減が絶妙というか。
平田あっちゃんもすごく良かったよ!!

公演:ネルケプランニング「吸血鬼」
場所:PARCO劇場
日程:6月4日~6月13日
作:青木豪
演出:茅野イサム
出演:鈴木砂羽・細見大輔・玉置孝匡・平田敦子・柿丸美智恵・牧田哲也・津村知与支・水崎綾女・山崎銀之丞
座席:C列センターブロック 6,300円
時間:2時間

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