2000年11月の記事一覧

う~ん。こじんまりした芝居だなあ。
バンジョーの元になった芝居ってことで見に行きましたです。
思いっきりバンジョーに銀ちゃんを重ねて見ていたようで
「おれは小劇場が好きなんだよ」
ってくだりにぼろぼろ泣いてしまいました。

西牟田さんと三上さん良かったよ~。
三上さんの「役者は人形だ!」発言がなんかリアル過ぎてこわかった。

公演:方南ぐみ企画公演「それいけ小劇場!!」
場所:東京芸術劇場小ホール2
日程:11月22日〜11月28日
作・演出:樫田正剛
出演:三上市朗・西牟田恵・遠山俊也・馬渕英里何・大森ヒロシほか

去年からもっと一人一人のエピソードが加わってます。
今年一番脚本に振り回されないものだったような気がする。これが武田さんの演出か。

武田さんの「チュンジャ!」って叫ぶその姿が哀れで悲しくてぼろぼろ泣いた。
やっぱり小隊長っていい役だよな〜。祐二くんのも好きだけど、祐二くんより数倍悲しい。
小川くんはおいしいところ全部持っていった。
個人的には徳島大尉には出て欲しくなかった、っていうか「来ますよ、きっと」っていう幕切れの方が希望を持たせていて、それでいて、全然 来ないかもしれなくて、人生っぽくていいなあ、って思ったんだよね。
嶋さん、壊れてるね。(爆)いやいいんだよ。好きだなあ。ああいうの。
渡辺くんは今まで見た中で一番よかった。貧しい少年役、すごいよかったよ〜。
とめさんに泣かされた。 とめさんにしても及川さんにしても、いつも際物的扱いをされているが、
まじめに芝居に取り組めば、ほんとに渋い、そして悲しい芝居ができるんだからさ、ふざけないでやってほしいと思う。
わたし渋いとめさん好きなんだもん。

それから藤村さん。やっぱりいまいちなんだよね。
そりゃ北区の職員だからしょうがないんだろうけどさ、一人だけ素人なんだもの。余計に浮い ちゃうよ。。
去年よりさらになんかテンションが違くないか??狙いすぎ?
猛烈に眠くなるし。いっそのことあのシーン、全部いらんのじゃないか?とすら思える。(それじゃ話が成り立たないが。。)

渋谷さん素敵でした。内田有紀よりよっぽどいい女優さん。表現する、ということができているように思える。
ダンスもうまい、英語もうまいし、泣かせてくれる女優さんだ。もっともっと使えばいいのに。もったいない。

それぞれに残された戦争の傷跡。もの悲しい、そしてまた人間くさい。
彼らがこれらのことをどう今後の人生に使っていくのか、また使われていくのか、 その今後をとても楽しみにさせてくれるお芝居だった。
昔つか芝居を見たときに思った「これからの彼らの人生はどうなったんだろう?」。
そんな疑問をまた持てたことに嬉しく思う。

公演:北区つかこうへい劇団「二等兵物語」
場所:北とぴあ つつじホール
日程:11月22日〜11月26日
作・演出:つかこうへい
出演:渋谷亜希・藤村泰弘・武田義晴・金泰希・友部康志・山本哲也・とめ貴志・岩崎雄一・嶋祐一郎・川畑博稔・渡辺和徳・小川岳男・及川以造・赤塚篤紀 ほか

なんでこれを見てこわくないんだろう?それが不思議。
わたしゃ、夜眠れ無くなるんじゃないんだろうか、っていうくらい恐かった。
はっもしかしてわたしったらまだ子供だから?(爆)
昔っから本を読んで育ったから、想像力は人より豊かなのかもしれない。
公園で遊ぶ子供に自分がだぶる。
あきらがうさぎの飛行機で空想するところが一番好きだったなあ。。
なあんか、ああいう人だもん。自分。想像してにまにま笑ってる。。

人の奥に棲む闇にいつも目を背けて、できることなら霞を食べて生きていきたいと思っている平川と、 そんな闇に正直な小杉と大人の象徴のような国尾。
そして闇を自分(平川)で押さえきれなくなった時、悲劇は起こる(こんな解釈でええんかいなあ?)
サダヲ扮するサムは童話の主人公になりきる、そんな特技を持った知的障害のある大人。
サムは平川の思った残酷な殺人を繰り返していく。
なあんて救いのない、なあんて悲しい物語だろう。誰もが原因で、何がいい、悪いなんてない世界。
これが実は童話の世界なのか、と思ったら、ほんとにぞ~~っとした。。

公演:PARCOプロデュース「人間風車」
作:後藤ひろひと
演出:G2
場所:パルコ劇場
日程:2000.11.03-11.19
出演: 生瀬勝久・斉藤由貴・阿部サダヲ・八嶋智人・後藤ひろひと・竹下宏太郎・田鍋謙一郎・松永玲子・大倉孝二・神野美紀・武藤陶子・大谷亮介・升毅

前の方で見たら、こわいのよ~成志がさ。
特に登場の「五木ひろし」の時が。 コロッケさんの物まね思い出したよ。
でも客演とは思えないほどいきいきとしていて、楽しいんだけどね。

今日は平日のお昼ってことでかな~りコンパクトにまとめられた感あり。 ちょっと不満。(爆)
だってアンコールで「マジンガー」なかったんだもん。
はっあれって日曜日とかだけのサービスだったの??

でも平田さんが来ていて笑顔みられたからそれで帳消しにしてあげる(爆)。

公演:劇団☆新感線「劇団☆新感線20th Anniversary 豊年満作チャンピオン祭り・秋味R 古田新太之丞・東海道五十三次地獄旅 〜踊れ!いんど屋敷」
場所:池袋サンシャイン劇場
日程:11月4日〜11月22日
作・演出:いのうえひでのり
出演:古田新太・粟根まこと・河野まさと・羽野アキ・高田聖子・保坂エマ・山本カナコ・村木よし子・こぐれ修・右近健一・深沢敦・池田成志 ほか
チケット:S席6,300円

アホだな~。でも思ったよりも結構ストーリーはあるのね。ちょっと安心した。(爆)
かわいい、羽野アキ、高田聖子。
そして変な客演なのになぜか超いきいきとしている池田成志、深沢敦。
お家芸でやりたい放題の古田新太も傑作ですなあ。
ほんとに「ファン感謝デー」。
こういうおちゃらけものってそこに裏付けされたものがないといけないし、それを考えるとやっぱり技量があるんだろうね。この人たち。
楽しく笑って楽しく遊んで、ドリフの合いの手を入れる聖子ちゃんが楽しくて、大満足の公演でございました。

公演:劇団☆新感線「劇団☆新感線20th Anniversary 豊年満作チャンピオン祭り・秋味R 古田新太之丞・東海道五十三次地獄旅 〜踊れ!いんど屋敷」
場所:池袋サンシャイン劇場
日程:11月4日〜11月22日
作・演出:いのうえひでのり
出演:古田新太・粟根まこと・河野まさと・羽野アキ・高田聖子・保坂エマ・山本カナコ・村木よし子・こぐれ修・右近健一・深沢敦・池田成志 ほか
チケット:S席6,300円

まずは昼のオーソドックスバージョン。

岡森さんの貫禄のある王様とキレちゃってる道化の対比が見事でした。
有馬さんこわいよ。。こわすぎる。。でもうまいよな~。
「目に見える」ものだけを全てとしてあきらめかけた人間に、「目に見えない剣」を持って戦っていくドンキホーテになりきった裸の王様。そしてそれではやっぱり敵わない。。

でもその時に
「俺はあの子供の前にもう一度行くべきだったのだ。
  そして『王様もう服を着て下さい』と言われるまで、 笑われ続けるべきだったのだ」
という王様が悲しくてそして自分に取っての新しい一歩を踏み出す決意をしているその姿が神々しくて泣けた。
これぞ決定版ですな。ほんとに。安心して見ていられたし、岡森さんのなさけなーい王様がリアルさがあってよかったです。
犬飼さんが演じる大道芸のお父さん。これはすごいよ~。これだけでも一見の価値有り。好きだわ。ほんと。

そして夜21thバージョン。昼よりも確実に席が埋まっている。前説の岡森&有馬コンビにも笑わせてもらった。

昼の岡森さんの王様に較べるとたかシの王様はもっと若い。
もちろん実年齢もそうだけど(^^;;;、そうではなくて、岡森さんのは人生をすでに諦めて、
半ば悟りの境地に立っているのに較べ、たかシのは諦めきってない。
っていうかいろんなものに執着があるのが感じられる。簡単に言えばじたばたしすぎ。(爆)

累央くんの道化は道化って感じなんだよね。
昼のは完全に道化にコントロールされる王様であるのに対し、夜は道化がコントロールされてるの。
だから昼になったとき、道化と王様がスイッチしたときの説得性がある。

若手とは言え、どっかの若手公演と較べて全然見劣りはしないばかりか、新しい戯曲の可能性さえ見させてくれる。
またこんな企画やってくださいな。是非。

公演:扉座「愚者には見えないラ・マンチャの王様の裸」
場所:紀伊國屋サザンシアター
日程:11月2日〜11月9日
作・演出:横内謙介
出演:岡森諦・有馬自由・石坂史朗・田中信也・犬飼淳治・村内貞介・伴美奈子・鈴木真弓・三木さつき・河合まどか
21thヴァージョン
山中たかシ・佐藤累央・石坂史朗・大坪直哉・犬飼淳治・村内貞介・仲尾あづさ・鈴木真弓・三木さつき・河合まどか
チケット:4,000円(21th Verは3,500円)

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