2000年2月の記事一覧

さて千秋楽、さすがに全てがお祭りで細かく変わっているところ続出でした。
それはおいといて蒲田全般に関する感想も含みながら書いてみましょう。(長文ご容赦)

この舞台の隠れたテーマ、それは中村屋の悲哀。
家柄を大事にする余り、それに負けまいとする中村屋。後継者を作るためには、
奥さんに他の人と寝てこいと頼むほどその思いは悲痛です。(この話は「銀ちゃんが逝く」で出てきます)

銀ちゃんが「俺が家柄に頭を下げると思うか?そしたら俺は『銀ちゃん』じゃなくなっちゃうんだよ」と言いますが、この台詞はあまりに酷ってものです。
好きで歌舞伎一家に生まれた訳ではないのに。最愛の奥さんともただただ一緒にいたかっただけなのに。
この時中村屋は銀ちゃんのことを羨ましく思ったでしょう。「俺だってそういう風に生きたかった」って。
中村屋悲しすぎます、その人生。そして愛しすぎる。
つかさんの舞台で好きなところの一つです、悲しすぎる、そして愛しすぎる人の生き様。
この大きなテーマに触れ、本当に涙がこぼれました。

また今日追加になった台詞に出沼さんの「弟が死にました」のところの台詞。
「でもね、弟は死んだんじゃないんです。銀幕の果てで『兄ちゃんがんばれ、兄ちゃんがんばれ』って言ってくれているんです。」
この台詞もまた不器用な出沼刑事の生き方への承認がありますよねぇ。切なくなります。
きっと出沼さんは弟が植物状態になったことで、その人生の何割かを弟をこんな目にあわせた人を憎むことで費やしてきたんでしょう。
その恨みが昇華していった後にはほんとに優しい気持ちが残ってました。うぅ。いい人だ。

蒲田行進曲、この大きな作品のその一つ一つがわたしにいろんなことを教えてくれたし、「人ってほんとにいいもんだなあ」って再認識させてくれた。ほんとにいい作品だと思う。

さてさて千秋楽。
カーテンコールでは真奈美ちゃんが「RUBY」を歌いながら殺陣をしながら登場して、
「彼女は熊本の旅館に嫁ぎ、この世界から引退します」
というナレーションが入ります。
そして記念にとつよしにキスを迫ります。
と、そこへ錦織くんが登場、生まれたルリ子(パンツ一つの友部くん)を連れてやってきます。
「これが女か?」と聞く錦織くんに「もらってくれるんでしょ?」と真奈美ちゃん。場内大爆笑でした。
今度やる「銀ちゃんが逝く」の予告の予告編とも思えるこのカーテンコール。おもしろかった。

公演:RUPプロデュース「蒲田行進曲」
場所:青山劇場
日程:2月4日〜2月20日
作・演出:つかこうへい
出演:錦織一清・草なぎ剛・小西真奈美・春田純一 ほか

最終日1部でございます。
何かやっと練れて来た印象。台詞変えすぎだってば(爆)。

中村屋がヤスの○○○を比喩するところで「俺のはこだまじゃなくてノゾミ。その訳は…」と
つよぽんに耳打ちしていたんだけどあれは一体何て言っていたのでしょう?
かなりツボ入っていたみたいなんだけど。

真奈美ちゃんの暴走も加速してます。最後には一人芝居になってドラム缶を持ったつよぽん登場。
そして頭をが~~んっと。
それにしてもスピーカーの前でゆうじくんの台詞聞き取れませんでした。
「地獄に堕ちた勇者達~~」しか。くすん。

公演:RUPプロデュース「蒲田行進曲」
場所:青山劇場
日程:2月4日〜2月20日
作・演出:つかこうへい
出演:錦織一清・草なぎ剛・小西真奈美・春田純一 ほか

石田ゆり子さん、前評判通り素人芝居ですねぇ。立ち姿も顔が前に出ていてなんだか変。
それからアツヒロ君、初めての芝居ちゅうことだったんですが…なんか表情がない。
お人形さんじゃないんだからいろんな表情を表現できるようにがんばって下さい。

と辛口の意見はここまでにして、本編への感想。
「ハッシャバイ」この劇を見てみたい。私は見たこと無いので、今回のメインである、劇団員の話よりもその劇中劇に引き込まれてしまいました。
虚構と夢と現実、それらの境のなさっていうのは、現代を象徴しているような気がして、目が離せませんでした。
是非「ハッシャバイ」の再演お願いします。
「ものがたり降る夜」よりも話の内容があってよかったと思うんだけどな。

公演:サードステージプロデュース「ララバイまたは百年の子守唄」
場所:紀伊國屋サザンシアター
日程:1月28日〜2月19日
作・演出:鴻上尚史
出演:筧利夫・石田ゆり子・佐藤アツヒロ・佐藤正宏・旗島伸子・高橋拓自・生方和代
チケット:7,000円

今日は二列目ど真ん中、というまさにつよし堪能シートで観劇。
視野が狭いのでまわりの雑音はあんまし気にならなかったです。
冒頭からチェックしていたのは祐二くん。キャスト紹介の台詞を少しでも聞こうと、その口を見ていたのだが、
「悪魔の~~」とかしか聞き取れなかった。今度祐二くんに聞いてみたいっす。

さてさて本編でございますが、つよし・真奈美ちゃんはかなり増殖しております。
小夏がキレるシーン、最初はじわじわ始まっていたのですが、今はキレた瞬間からすごいです。いやぁ。(^^;;;
「水飲む!」といってつよしが脇にはけて水を飲んでくるシーン、ちゃんとお茶セットがあったのね。
それに青っ洟出てましたから、念入りに鼻をかんでましたよ。何度も何度も。風邪ひいたんでしょうか??

最後の「あの女が待つ家に帰らなくちゃ」の台詞が追加されてました。何かほのぼのしちゃって…。
でも見るたびに「銀ちゃんが逝く」を思い出して「この女許せない」ってどうしても思ってしまうです、ごめんなさい。

去年あって今年なかったことに「大前さんの前説」があったんだけど、復活してました。
復活するってことは恐ろしく携帯なっているんだろうな、と大前さんの登場はうれしいものの、悲しくなってしまった。
みなさん、ちゃんとチェックしてくださいね。

公演:RUPプロデュース「蒲田行進曲」
場所:青山劇場
日程:2月4日〜2月20日
作・演出:つかこうへい
出演:錦織一清・草なぎ剛・小西真奈美・春田純一 ほか

さぁ、いよいよ東京、それも大きい劇場ということで有名な青山劇場。嫌が応にも緊張してしまいました。

つかさんの「口だて」だけあって、大阪からまただいぶいぢられてます。
春田さんの衣装がリボンの騎士になって若旦那と銀ちゃんとのからみの台詞も変わってました。
マイクもそれほど気にするほどではなく、これからまた千秋楽に向けて作り上げていって欲しいと思います。

真奈美ちゃん、相変わらずイってますね。いい感じでした。
女としての面、母親としての面、両方をうまく表現できるようになったと思います。
「信じていいんだよね?」
の台詞に行き場のない女のすがる気持ちが表されていて、涙がこぼれました。
大人になったのねぇ。

それからヤス。前(去年)より声の出し方がましになったのか、まだひとまず枯れておりません。よかったぁ。
銀ちゃんは枯れ気味だからこの先が心配。
やっぱり今日の感想もこの一言なのである「つよしに銀ちゃんやらせたらどうでしょう??」。
銀ちゃんやっぱりいまいちです。
わたしにとっては物足りないです。華って言われてもあんましぴんと来ませんね。

あぁぁぁ~~銀ちゃんの銀ちゃんがみた~~い。(って結論はこれかい??>自分)

公演:RUPプロデュース「蒲田行進曲」
場所:青山劇場
日程:2月4日〜2月20日
作・演出:つかこうへい
出演:錦織一清・草なぎ剛・小西真奈美・春田純一 ほか

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